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新人マンガ家相談室

【質問と解答】

Q:1)漫画家は年齢と経験を重ねると青年誌や女性誌に移籍していく人が多いですが、作家自身が興味の対象が変わってきたということでしょうか? 私は学生を主人公にした漫画を描こうと思っているのですが、学生を主人公にしたい理由は青年誌、女性誌ではまだ描きたくないということと、社会人の話やファンタジーなど日常から逸脱した世界観には興味がないからです。消去法で学園ものを選んでいる気がして。「これでいいのだろうか?」と不安を覚えます。ネタ自体も散々学園ものを描いてきて新鮮味が無くなってきてしまった気がするのです。これって私が学園ものに飽きているということなんでしょうか?

2)最近はどんな話を作っても今まで自分が作ってきたものと変わらない感じがして、自分の殻を破れていない気がします。やはり自分が興味あることがわかっていない状態では、しばらく漫画から離れたほうがいいのでしょうか?



A:1)漫画家が年齢を重ねるとともに少年誌・少女誌から青年誌・女性誌に移籍することが多いのは、興味の対象の変化もありますが、感性が合わなくなったということが大きいでしょう。少年誌・少女誌だと、対象読者に合わせて主人公は10代前半から10代半ばに設定することを求められます。しかし、自分が30代・40代になってくると現在の読者が共感できる10代主人公像が描けなくなったり、作家自身がキャラに共感できなくなってくることが多いです。もちろん、何歳になっても若い感性を持ち続けていたり、少年誌・少女誌の基本ルールを破り自分の感性に若い読者を巻き込む力を持った作家もいて、そうした方は40代・50代になっても少年誌・少女誌で第一線を張ることができていますが、そうした方々はごく一部の例外というべきでしょう。  あなたの場合、おいくつかわかりませんが、感性自体が合わなくなっているということではないでしょう。学園物という枠の中でマンネリ感に陥っているということではないかと思います。社会人の話やファンタジーなど、学生の日常から逸脱した世界観に興味はないと言いますが、学生を主人公にしつつ学園の外に主舞台を置くことで世界は広げられます。また、学園物の枠内でも、ミステリーやサスペンス要素を加味したり、部活・趣味など引き出しはまだまだ増やせるはずです。自分の中の「学園物」という既成概念を打ち破れば、学園物の可能性はもっともっと広がるでしょう。

2)質問の前半は1)の回答の中で答えになっていると思います。そして、しばらく漫画を離れるという判断にはあまり賛成しかねます。確かに視野が狭くなっているようなので、少し離れたところから自分の漫画観を見直してみてもいいのですが、あまり長期間のブランクを持ってしまうと感性や意欲、スキル等の低下を招きます。できれば、今の仕事のスパンの中で考える時間を作ってください。さもなければ、次作の取材と資料読み込みのために1〜2か月の準備期間を持ち、その中で学園物へのアプローチの仕方を試行錯誤してみてください。  

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