【質問と解答】

Q:今まで趣味の範囲でイラストや漫画をノートPCで描いていましたが、先日ディスクトップに買い換えました 。ですが、ノートPCで描いた絵を新しく買ったモニターで見ると、色がかなり違って見えました(全体的に色が少し濃く見え、若干黄色が強い感じがします)。将来プロとして活動したいと考えているので、色調節など大切なのは分かっているのですが、モニターを扱うのは初めてで何が正確な色かよく分かりません。そこで、

1)新しく買ったモニターに【sRGBモード】というのがあるのですが、自分みたいによく分からない人はそれを選ぶのがいいのでしょうか?

2)金銭的に苦しいので安めのメーカーのモニターを選びましたが、やはりプロを目指すなら高品質なモニターを選んだほうがいいのでしょうか? ※ちなみに今使用しているソフトはSAIですが、今後漫画用のCLIP STUDIOの購入を考えております。



A:1)sRGBはディスプレイやプリンタなど異なる環境間で色の再現性を保持するために作られた規格ですが、表現の色の幅(カラースペース)が狭いです。それに対してDTPでよく使われるAdobeRGBという規格もあり、sRGBよりも表現の色の幅が広いです。このsRGBかAdobeRGBか、それともモニター独自のカラー設定かというディスプレイの表示の仕様をカラープロファイルと言いますが、作品画像を作成する際にはsRGBかAdobeRGBのどちらかのプロファイルをモニターのモード設定で選択しておきましょう。なお、ノートPCと新しいモニターで色の違いがあるのは、プロファイル設定の違いや液晶パネルの種類の違いからではないでしょうか。また、使用の前にキャリブレーションをして正確な色が表示されるよう色調整しておきましょう。  アプリケーションの方の話になりますが、SAIではプロファイルの設定を選択できない、つまりカラーマネジメント(異なるデバイス間で色を統一的に管理する)機能がないので、作業データは使用しているモニターの色そのままとなります。そのため、他のモニターで画像を見ると多少色が変わることがあります。これもノートPCで作成した画像の色が新しいモニターで変わって見える原因かもしれません。PhotoshopやCLIP STUDIOにはカラーマネジメント機能があり、さらにSAIの機能にない商業印刷に対応したCMYKでの保存が可能です。ただ、SAIは使い勝手の良さがありますので、SAIで作画してPhotoshopにデータを持ち込んで色調整してCMYKで保存するといった方もいます。

2)商業印刷には対応業務機器の関係でAdobeRGBが向いていますが、AdobeRGBモードが搭載されていないモニターでも別に無理に買い直す必要はないと思います。いかに広いカラースペース(色空間)に対応していても、モニターでRGB表示されるカラーは商業印刷でのCMYKのインクで完全再現することはできませんから。より高品質、より大画面のモニターは、プロが見えてから考えればいいでしょう。

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