【質問と解答】

Q:ここの悩み相談を見ていると、担当編集からの連絡がなくて困っているという相談をよく見かけます。そこで質問なのですが、担当編集が実際に作家さんを見限る場合、どんなアクションを起こすのでしょうか? 例えば連絡を何か月もしない、担当を外れたいと言われるのでしょうか? もし今後、私がそのようなことにあった場合、他誌に営業に行くのはどういったタイミングで行けばいいでしょうか? 私自身、期日を過ぎての連絡が何回かあったので、今の雑誌は諦めて他に行こうと思っています。この場合、現担当の許可はいるのかも知りたいです。

A:もしあなたが新人賞投稿段階の方であれば、ネームを積極的に送らないかぎり担当のほうから催促の連絡をしてくることはまずないと考えてください。その段階の担当新人はひとりの編集あたり数十人から3桁いるからです。通常の編集業務をこなしつつそれら一人一人を満遍なくフォローすることは不可能です。ネームを数か月送ってこない方はやる気がないとみなしてそれきりになるでしょう(その後、ネームを送ってくれれば対応します)。新人賞で大賞かそれに次ぐ賞を受賞してデビューが見えてきた頃から本来の作家と編集の関係らしさになってきます。それ以降、ネームを送っても放置という状態が何度もあるようだと、その編集者個人に問題があります。そうした場合は、担当変更を申し出るか他誌に営業もしくは投稿を考えましょう。なお、編集部として作家を見限る場合は、ちゃんと担当を通じて通告します。これは、作家として才能がないということではなく、単に雑誌のカラーに合わないと編集長が判断し、今後掲載の見込みが薄いので他誌に行ったほうが互いのためにいいですよ、ということです。ですので、作家として何ら恥じることはありません。私も、当時の編集長の見切り判断を受けて泣く泣く他誌に送り出した新人作家が過去何人もいますが、その中には他誌で大ヒットを飛ばした作家が何人もいます。発表の舞台が作品の反響を左右するということは珍しくありません。今の雑誌で足踏み状態が続いていたのであれば、それは転機、新たなチャンスの機会を得たと前向きに捉えましょう。あなたの場合、「期日を過ぎての連絡」というのがどういう状況なのか定かではありませんが、今の担当編集に不信を抱いているのであれば、他誌への営業を考えていいでしょう。なお、現担当の許可は必要ありません。