【質問と解答】

Q:アイデア出しが苦手です。私はネームを描くのはいつもストーリーや細かいエピソードを思いついてからにしているのですが、アイデア出しだけで半年以上かかるときもあります。上手くいくときは一つのひらめきからスラスラとストーリーもキャラもいっぺんに思いつくのですが、そこに至るまでにちょっとでもこの展開やこのキャラは嫌だと思ってしまうと、詰まって没にしてしまいます。前に考えたボツ案等をもう一度掘り返して改良するのも自分にとって新鮮味が無いため気が乗らず、使えないネタのストックばかりが増えていきます。


A:ひらめきがあったのなら、もっとそれを大切にしたほうがいいですね。展開やキャラがダメなら別の展開、別のキャラで考え直すということはできませんか? それに、一度ボツにした案であっても、視点を変えることでまったく違うネタに化ける場合もあります。また、アイデアが出ないのは、「入力」が足りないか怠っているからです。何もないところからアイデアがポッと湧いてくることなどそうそうありません。いろいろなジャンルの資料本や小説を読む、映画やTVドラマやアニメを観る、新しい趣味やスポーツにチャレンジしてみる、意識的に人間観察をする等々、自分の引き出しを増やすための入力を日頃からしていれば、アイデアはいくらでも出てくるものです。特に、他者の創作物をただ「ああ面白かった」「つまらなかった」ではなく、同じ創作者としての視点で読んだり観たりすることをお勧めします。良作はもちろん勉強になりますが、駄作はアイデアの宝庫です。自分ならこういう展開にするのにとか、こういうキャラだったら面白くなるかもとか、この作品にこっちの作品のこの設定を取り入れたらいいかもとか、考えながら読んだり観たりする過程でアイデアはどんどん出てくるはずです。アイデアの再利用、視点を変えることでのアイデアの再加工、入力量を増やすことでの引き出し強化の3本柱でアイデアに困らないようにしましょう。