【質問と解答】

Q: 昔の名画を漫画に登場させたい場合、権利はどうなっているのでしょうか。ミュシャ、レンブラントなどの画家の作品はもう著作権は切れていると思いますが、美術書をみると著作権のマークらしきものがついている場合があります。ちなみに、ミュシャは手元にポストカードセットがありますが、(C)Mucha TRUST1998 と表記があります。レンブラントはある本では美術館の名前(?)がクレジットになっていました。これは作品を漫画に出すには誰かに許可をもらわなくてはいけないということですか? 美術品はパブリックドメインではないのでしょうか。




A:著作権の保護期間についてはベルヌ条約(正式には「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」) に定められています。だだし、その保護期間は最低年数が50年と定められているだけで、国によって異なります。現在、日本を含む多くの国はベルヌ条約によって定められた最低年数の50年を採用していますが、アメリカは70年、メキシコは100年とかなり差がありますので、注意してください。ちなみに日本の場合、第二次大戦の敗戦国であるため戦勝国である連合国側の諸国に対しては著作権保護期間の戦時加算がなされますが、それを含めても戦前・戦中の連合国の著作物の保護期間は現時点では既に終了しています。ですが、現在協議中のTPPで加盟国の著作権保護期間を70年に統一への動きがあります。協議の動向を見守る必要があるでしょう。 さて、上記の各国の著作権を調べた上で著作権の保護期間が切れている絵画であれば、パブリックドメインです。許可なく漫画に登場させて構わないはずです。質問のレンブラントのクレジットというのがどういうものかはわかりませんが、絵画自体の著作権ではないと思われます。ただ、ミュシャに関しては保護期間が終了していますが、ミュシャ財団がミュシャの名前やサイン、著作物の商標登録をしています。質問のポストカードのクレジットがそれです。ただ、漫画作品の中に登場させることが財団の商標権侵害に抵触するかどうかは、登録商標の詳細を調べていないのでわかりません。どうしても登場させたければ財団に問い合わせてください。また、投稿作品であれば商業利用に当たらないので問題ありません。ただし、それを商業誌に掲載するにあたっては許諾を得る必要が出てくる可能性はあります。

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