【質問と解答】

Q:漫画原作者と作画者(漫画家)の関係性は出版社によっては違うらしいのですが、編集者が間に入り全く会うこと無く作品を作る場合と編集者を交えて直に打ち合わせする場合ではどちらの方が完成度の高い作品になりえますか? それぞれの良い点と欠点があるのでしょうか?




A:漫画原作者と漫画家が直接打ち合わせするか否かは、出版社によって変わるというより、原作者と漫画家の力関係と原作者の性格によります。原作者が漫画家に対して力関係において圧倒的に勝る時──つまり大人気原作者と新人漫画家が組むケースですね──、漫画家と直接打ち合わせして漫画化の過程を自分の管理下に置こうとすることがあります。力量がある原作者とこれから鍛えていかなければならない未熟な新人作家が組む場合には、作品のクオリティを保つのに有効でしょう。しかし、このような原作者が作品を自分の完全管理下に置く制作スタイルでは、原作者と漫画家それぞれの個性がぶつかり合って生まれるワンダーはありません。また、両者の力関係が拮抗している場合は、直接顔を合わせて打ち合わせすると互いに遠慮が生じます。クリエイター同士、相手のプライドを尊重する心理が働くためです。そうなると、個性のぶつかり合いではなくただの馴れ合いでしかありません。一方で、その一線を踏み越えて互いに自分の主張をぶつけ合うようになると、互いにクリエイターとしてのプライドがあるが故に引きどころが見つけられなくなり感情的な対立も生じかねません。いずれにせよ作品制作においてマイナスであることは言うまでもありません。従って大抵の場合は、原作者と漫画家は打ち合わせで直接顔を合わせず、編集者が間に立ってクッションになるほうがうまくいくのです。


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