【質問と解答】

Q:やっぱり編集受けと一般受けって少し違うものなのでしょうか? 自分はえらそうに言えるほどではないですが掲載される新人賞の受賞作でたまに「良くできている」けど「面白くない」作品がある気がします、でもそうではない普通の読み切りはそういう感じがあまりしません、こう感じるのは自分だけでしょうか?




A:一般的にはあまりメジャーでないけれど編集者も含めて同業の漫画家や濃い漫画読みに受けのいい作風や画風を持つ、いわば玄人好みの作家さんというのはいます。ただ、そういう方は大ベストセラーはなくても少なくない固定ファンがいて、ロングセラー作品をいくつも持っていたりします。しかし、あなたの言う「一般受け」というのはおそらく、編集受けに対する「読者受け」ということですよね? 読者受けしない編集受けというのがあってそれを是とするならば、商業誌の編集者として失格でしょう。新人賞の受賞作はその回の投稿作品内での相対評価であったり、受賞作家の将来性を加味して決まるものです。そのために掲載される受賞作が必ずしも面白いとは限らないわけで、それをもって編集者の評価と読者の評価が乖離しているというわけではありません。