【質問と解答】

Q:手塚治虫先生、藤子不二雄先生や永井豪先生らに憧れて漫画家を志した者です。ここ何年か短編漫画を描きつづけてきたのですが、昔からずっと長編漫画の構想を練っていました。しかし、これから先、規制法などの関係で漫画家は自由に漫画を描けなくなるのではないかと不安です。かの氏らのような漫画を描きたいと思っているのですが、諦めるべきですか?




A:あなたが構想を練っている作品というのは、近い将来制定(もしくは改正)されうるであろう何らかの規制法に抵触しそうな内容なのでしょうか。先のことを今から心配して諦める必要はありませんし、規制がなされたとしてもそれに合わせて表現を工夫すればいいのではないでしょうか。表現の自由は尊重されるべきものですが、それは無制限の自由ではありません。いつの時代も、それが商業であろうと同人であろうと頒布を目的とする創作物はその時代や場所の常識や良識、社会体制、他者の権利などによって制約されるものです。それはあなたが挙げた先人達も同じです。無制限の自由があるとすれば、それは個人の心の中か自分自身だけのために制作される頒布を目的としない個人的趣味の枠内だけです。ですから、そうした規制を理由に創作の意思まで放棄すべきではありません。