【質問と解答】

Q:ネーム原作者と作画者の区分について質問です。編集者様の「漫画原作者は漫画家を気遣える人が望ましい」と言っておられるのを拝見しました。しかしながら「演出」部分も担うネーム原作者の場合、作画様に大きくゆだねてしまうと作品として統一感が無くなってしまう気がします。また、ネーム原作者と作画者の流れとして「直接打ち合わせをしてから下書き・作画する」「なるべくネームの通りに作画する」「原作ネームを元に作画者もネームをつくりその後下書き」「ネームをもとに作画者が自由に解釈し下描きする」の4パターンを聞きました。ネーム原作者が作画者に口を出していい区分はどこまでで、また口を出すべきではない区分はどこまでなのでしょうか?




A:制作手順とネーム原作者の関わる範疇は編集者が判断します。ネーム原作者と作画を担当する漫画家の関係は力量と経験によりますが、基本的には完成ネームを担当編集者に渡した時点で漫画制作からネーム原作者の手は離れると考えてください。どう仕上げるかは漫画家と編集者に委ねられます。どうしてもこだわりたい点や譲れない点があれば、ネーム原作の打ち合わせ時と完成ネーム受け渡し時に編集者に伝えておくことをお勧めします。それ以外で自分の意にそぐわないコマ割りや構図の変更がなされたとするならば、それは漫画家や担当編集(漫画家のネームにOKを出したのは編集ですから)に自分の意図が伝わるネーム原作を切れなかった自分自身の未熟ゆえだと考えてください。