【質問と解答】

Q:担当さんとの関係に戸惑いを感じています。2つの出版社(両社に関わりはありません)で連載を掛け持ちしている新人作家です。作品をサイトなどで見て声をかけて頂いて、1年ほど前にデビューしました。どちらの出版社の担当さんも初めこそフレンドリーに話しかけてきてくださり、こちらも仕事は気持ちよくこなしていきたいので仲良くさせて頂いていたつもりだったのですが、途中から、こちらが原稿を納品してもその後次号の打ち合わせまで連絡頂けなかったり、読者からの反応も全く教えてもらえず、唯一聞ける担当からの感想は毎回同じ内容です(一応褒め言葉を頂くのですが…)。そのまま1年続けた2社での連載ももうすぐ終了となり(打ち切りではないです)、新しい連載のお話もちらほら出ているのですが、また同じような状態が続くのなら他誌に持ち込みをしたほうが得策なのかもしれないと悩んでいます。連載中も毎話締め切りは破らず、常に前倒しで納品しているので担当さんにとっては手はかからず便利な人材だからケアはいらないと思われているのでしょうか。私とて人間で、新人作家で、原稿を描くだけの機械ではないので何のリアクションもない状態で描き続けるのは精神的にも辛いです。お手数ですが何かご教示いただけますと幸いです。




A:質問の文面からは担当さんの対応に特に際立った不備があるとは思えません。打ち合わせでのやりとりはふつうにあるのでしょう? あなたが期待する「ケア」というのは具体的に何を指しているのでしょうか。編集者というのは友達ではないのですから、用もないのに頻繁に連絡してくるということはありません。特にあなたの場合は、他社の仕事もしているわけですから、自社の仕事期間中以外は連絡を遠慮しているということもあると思います。また、読者からの反応に関しては、素材がないのではないでしょうか。実際のところ、低年齢向けの少年誌や少女誌を除けば、作者へのファンレターはおろかアンケートハガキへの感想の書き込みも激減しているのが実情です。その数少ない感想も、雑誌内の超人気作意外の作品に対しては新連載の1話目と最終回くらいしか書き込みはありません。日常で手紙を書く習慣がなくなったのが大きな要因でしょうか。SNSやブログをやられる漫画家さんが多いのは、雑誌にはなかなか返ってこない読者のリアクションを求めてのことです。そして、原稿が上がった後の感想が毎回同じというのもある程度やむを得ないでしょう。ストーリー内容に関してはネーム段階で互いにさんざんやり取りしてるわけで新たな話題がないですし、あとは作画に関してだけとなりますので、連載を重ねると言及するバリエーションがなくなってしまうのも仕方がないでしょう。もっと掘り下げた感想が聞きたければ、あなたのほうから「この表情はどうでしたか」「この表現は今回特にこだわってみたんですけど」などと振ってみれば、「感情がこもっててよかったよ。そういえばこのコマも〜」と話題が広がるかもしれません。担当と作家の付き合いは、人それぞれ求める有り様が異なりますので、あなたと同じ考えの人ばかりではありません。忙しいのに用もないのに電話してきてウザいんだけど、仕事明けなんだからさっさと休ませてと考える作家もいるのです。ですから、あなたが担当さんとより深いコミュニケーションを求めるならば、待ちの姿勢ではなく自分からもアプローチしましょう。というか、不満があったら溜め込まないで、読者からのリアクションが欲しいとか今度遊びにつれてってとか直接担当さんに本音をぶつけてください。


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