【質問と解答】

Q:まだ投稿経験のない素人です。私は投稿するために何回かネーム、原稿の下描きを描いてきました。でもいつも「話がダメだ」とネーム、下描きの途中で思ってしまい、原稿を仕上げたことがありません。数か月で新しいネームを仕上げ下描きに取り組みました。この時は自分的にまあいい感じだと思える話で、本気でその作品を賞に出そうと描いてきました。ところで、私は家族の前で漫画を描きたくないので、自室で漫画を描いているときに家族が部屋に入ってきたら、いつも漫画を描くのを止めています。あるときから姉が頻繁に自室に入ってきて、漫画作業が出来ない日が続きました。そうするうちに、これまで本気で描いてきたその作品が描きたくなくなってしまいました。しょうがないので、また新しい話を考えましたが、以前のようにアイデアがスムーズに出なくなり、絵を描くこともだんだん面倒に思うようになってしまいました。やはり何度も途中で投げ出すからでしょうか? でも漫画家になりたいことには変わりありません。私は今何をすべきなのでしょうか? どうしたらよいかわかりません。




A:家族から漫画を描くことに強く反対されているというのでなければ、家族の存在を漫画が描けない言い訳にしてはいけません。部屋に家族が入ってきたら漫画が描けないというなら、描いてる途中に邪魔をされないよう、あなたは手を尽くしましたか? 「自室」という表現からすると、姉妹と共同部屋ではなく自分一人の部屋を持っているのでしょう。恵まれた環境にあるほうだと言えます。自室が和室で鍵がかけられない構造だとしても、在宅中の家族一人一人に作業に集中したいので部屋に入らないよう頼みましたか? お姉さんがわざと邪魔をするような性格の方であっても、個室のある漫画喫茶のような作業の出来る場所を外に探したり、家族が寝静まっている早朝に起きて作業するとか、本気で取り組むなら方法はあるはずです。
 途中で投げ出すという癖を改善するには、一度創り上げたネームは何が何でも最後まで原稿にすることを自分に課さなければなりません。とは言っても、最初からそれを実行するのは難しいと思います。ですから、いつもは何ページくらいの作品を描いているのかわかりませんが、まずは読み切りのストーリー漫画の最小単位である16P作品のネームを切りましょう。もし、いつも中断しているのが16P作品のネームなら、もっと少ない4〜8Pのショートから始めてください。そして、その短い読み切りは途中で描く気がなくなっても、原稿を完成させるまでは他のネームにとりかからないこと。短いページですし、作画の練習だと思えば気は楽でしょう。内容どうこうより、作画のクオリティーを上げることに集中すれば、苦痛にはならないはずです。一度作品を完成させた時の充実感を知れば、取り組みの姿勢は大きく変わってくると思います。16P作品が完成させられたら、次は24P、そして次は32Pというように、徐々にページ数を増やしていけば、50P超の大作も途中で投げ出すことなく描けるようになるでしょう。