【質問と解答】

Q:某少女誌でデビューしてから今年で3年目の新人です。なかなかコンペに通らず、年に読み切り作品が1本載るか載らないかという漫画家ともいえない物描きなのですが、最近ずっとお世話になっていた担当さんが異動で交代し、新担当さんについてもらうことになりました。しかし連絡があまり来ず、どうしたらいいのかと悩んでいます。
 担当についていただいて最初、プロットを出してから次の日に連絡いただけるかと待っていたのですが、連絡をいただいたのは結局土日を挟んで5日後でした。そして、もう少し明るい別の話を見てみたいと言われ、以前コンペで落ちてしまった割と明るめのネームをその日にFAXしましたが、返事は一週間後に「面白かったので編集長に出しました」というメールのみ。それからまた一週間連絡がなく、担当さんの盆休みに入りました。私自身もこのままではいけないなと思い、お休み明けに別のネームを提出し、メールで「今週中にお返事いただけるとありがたいです」と、それとなく催促してみたのですが、正直不安でいっぱいです。以前の担当さんは私の作品を買ってくださっていて、返事も次の日にはいただいたのですが、今の担当さんには見限られているのかなとも思ってしまいます。連絡を取り合い、今の方が私をどう見ているのか、また、どういうものを作り上げていく人なのか知りたいのですが、なかなか連絡がもらえず、やきもきしています。直しを指示されても、返事が5日〜1週間後だと締め切りに近づいてあまり直せなくなってしまうのではないでしょうか? また、連絡待ちの間は進むにも進めず、どうしたらいいかわかりません。これが普通なのでしょうか? もし、このような状況が続くのなら、また一から他誌に投稿してみようかとも考えております。技術足らずでご迷惑をおかけしているので、催促するにも気が引けてしまうのですが、この状況を少しでも打開する方法、アドバイスなどいただけれたら幸いだと思い、質問させていただいた次第です。




A:「担当編集者が替わった際、以前の担当と新担当とのモチベーションの差に戸惑う方はたくさんいるようです。これは、最初の担当は希望してなった方がほとんどなのに対し、二度目以降の担当は前の担当が異動になったために機械的に割り振られるケースが多いためです。連載作家ならともかく、読み切り掲載経験数本程度の新人や投稿者クラスだと自分の元からの手持ちの作家も大勢いますから、自分で一から育てた彼らのほうを優先し先任者の異動で割り振られた新人は二の次三の次となってしまう編集者も出てくるのもやむをえません。いずれにせよ今の状態が継続するのは良くないことですが、他誌に投稿し直すことはいつでもできます。その前に一度新担当さんと直接会って話してみてはいかがでしょうか。質問文からするとメールでのやり取りが主流のようですが、おそらく担当引き継ぎの時も対面していないのではないですか? デビュー前から長年付き合ってきた前の担当さんと異なり、新担当さんとは付き合いの浅い分、親身になってもらうためにはあなたのほうから積極的に歩み寄ることも必要かもしれません。短期間に関係を深化させるには、直接対面しての打ち合わせの機会に雑談も交えることで互いの人物を知ることが効果的です。会ってもらう名目は、新担当への挨拶とこれからの作品創りの方針の相談を兼ねてとか、何でも構いません(地方在住の方の場合、上京旅費は編集部から出してもらえない可能性があるので、別の目的での上京のついでということにしてください)。その時に、ネームの返事を早く欲しいとか、返事はなるべくメールではなく電話でとかの要望を不満を前面に出さずにこやかに切り出しましょう。そこまでして対応が変わらなかったら、あるいは面会自体時間を取ってもらえなかったら、そのときこそ他誌への持ち込みを考えてください。