【質問と解答】

Q:今、新しく漫画を描き始めているのですが、ネームの時点で行き詰まってしまいました。
そこで質問なのですが、

1)シーンにメリハリをつけるためにはどうしたらよいでしょうか?

2)起承転結はどのようにすれば整いますか?

3)そもそも、ネームでのコマ割りやキャラ位置などは、どのように気をつければよいでしょうか?




A:1)メリハリといってもいろんな意味がありますが、絵的にはコマの大小をつける、動き的には静と動を交互に持ってくる、ストーリー的には緩急をつけることです。コマの大小と動きの静と動はわかると思いますので、ストーリー的な緩急について少し述べておきます。例えば群衆の中でいきなり何者かが銃を乱射して主人公の目の前で両親が撃たれるシーンを描くとしましょう。すると、その直前で日常的な家族の団らんが入っていれば、乱射シーンはより悲劇性が強調され引き立ちます。また、逆にシーンのクライマックスが静かなもの、例えば幼なじみの女の子への告白シーンでは、直前にいつものドタバタしたコミカルなやりとりを持ってくれば、真剣な告白シーンがより引き立ちます。これらのシーンのクライマックスは激しかったり静かだったりという違いこそありますが、どちらも「緊張」のシーンです。つまり、弛緩から緊張への切り替えがストーリーにメリハリを与えるのです。

2)ネームに入る前に、詳細プロットもしくは字コンテという形で、起承転結もしくは三幕構成に合わせてエピソードを配置し、全体構成をしておきましょう。

3)コマ割りで気をつけることは、基本は2つあります。日本語の漫画はページの右上から左下へという流れで読みます。その読者の目線の動きに従って、 フキダシ、見せゴマのキャラを配置すること。もうひとつは、ページのめくりを考えることです。つまり、左ページのラストのコマはページをめくった次のコマへのヒキとなるように、そしてめくった最初のコマはそのヒキに応えるコマとなるようにしましょう。詳しくは市販のマンガ入門書などを読んでください。視線誘導やコマの圧縮・解放など、文章だけでは説明しにくい、より高度なテクニックを解説した本もありますが、初心者が一度に色々採り入れようとすると混乱すると思いますので、まずこの基本2点だけを念頭に置いて、あとは楽しんでネームを切ってください。


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