【質問と解答】

Q:漫画のキャラの障害の表現について質問させて下さい。私は今青年誌向けの少しダークな漫画を描いています。簡単に説明すると「事故で足を失った少年が加害者に復讐を企て、同じように足を奪おうと策略する」 というミステリータッチの漫画なのですが、友人に下絵の段階で批評してもらったら「障害者に対する表現はうるさいから、このテーマはやめたほうがいい」と言われました。「障害者に対する侮辱」「いくら青年誌でも子供がマネすると困る漫画はダメ」だと。 本当にそうでしょうか? そういう猟奇的テーマはタブーですか? 確かに「事故や病気で足を失う」漫画はあっても「故意に足を奪いにいく」漫画は昔の漫画にはあった気がしますが、最近読んだことはありません。でも、だからこそ描いてみたかったのです。
「女性の胸のトップを描くのは禁止」とか「昔は良くても今はダメ」という表現方法の規制が厳しくなっているのは知っているのですが、その範囲がよくわかりません。それとも投稿の作品なら、そんなことは気にせずとりあえず描いてみても大丈夫でしょうか? アドバイスいただければ幸いです。



A:出版社・編集部によっては表現の自主規制の基準が様々ですし、前後の文脈によっても判断が左右されますので、商業誌に掲載しても問題ないかどうかは実際に作品を読んでみないと何とも言えませんが、題材的には難しそうです。ただ、基本的には創作精神は自由であるべきであると考えます。雑誌に掲載できないかもしれないと覚悟した上であれば、投稿作品ですので仕上げてみてはいかがでしょうか。その一方で、作品がそれを読んだ人に与える影響、題材に取り上げた境遇の人々に与える心の痛みを想像し理解しようとすることも創作者・表現者として大切なことです。私的な創作ではなくプロを目指すなら、この団体がうるさいから、面倒くさいことになりそうだからではなく、規制の意味・本質を考えるようにしましょう。

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