【質問と解答】

Q:まだデビューしていないけれど、担当つきで地方から投稿を続けている者です。よく、作品の打ち合わせしかしない担当編集者はその新人に期待していないと聞きますが、私の担当者さんもほとんど私のことなど忘れていて、何 度も催促してやっと電話が来ても今作っている作品の話を淡々とするだけです。同じような新人さんで「どんな漫画が好きなの?」とか「これからどんなものを描いていきたいの?」とか、和気藹々と担当さんと前向きな話をしている人がいるのですが、私はそんな話をしたことがないのでうらやましいです。今期待されていなくても、これからもっとその担当さんに期待されるような作品を作って行きたいと思っています。だから、もっと自分のスキルを上げるためにも、自分の事やこれからのこ と、その他漫画作りのことなどいろいろな話を担当さんとしたいのですが、 どういう風にこちらから話を切り出せばよいのでしょうか? 今まで全くそんな話をしてこなかったのでどういうふうに切り出せばいいのかわかりません。また、期待していなくて仕方なく付き合っている新人からそういった突っ込んだ話をしたいといわれて時間を取られることは、編集者にとってウザイものなのでしょうか?

A:「これからどんなものを描いていけばいいのか」「自分はこの先この雑誌でやっていけるのか」「デビューするために自分にとっての課題は何か」という、日頃思っているあなた自身の悩みを質問の形で問いかけてみましょう。あなたのことを少しでも期待をかけて担当している編集者であれば、何らかの回答をしてくれるでしょうし、それを話のきっかけとして他の相談もしてみましょう。
 さて、まったく期待していない新人から突っ込んだ内容の相談を受けたら……ですが、はっきり言うとあなたの言うとおり面倒に感じるに決まっています。それはあなたが逆の立場に立ったところを想像してみればわかるはずです。編集者はあらゆる漫画志望者を救済するボランティアではありませんし、仮にそういう理想を持っていたとしても時間は有限ですから優先順位は自ずとできます。そこに、期待していない新人が2時間も3時間もかかりそうな相談を持ち込んできても、対処のしように困ります。ですから、前述の問いかけをしたときにウザがられていると感じたら、引き下がって次の手を考えましょう。他の編集部への乗り換えも考えていいと思いますが、今の雑誌にこだわるならば少なくとも自力でできることはやって自分に担当の目を振り向かせましょう。ネームは一人でやっていてもなかなか急速な上達は難しいかもしれませんが、画力アップ、絵柄改造は自分の努力でできることです。本当に魅力的な絵を描ける人なら、黙っていても編集者が放っておくはずがありません。その絵を生かすべくネームの指導に力を入れてきます。あなたがそうであるかどうかはわかりませんが、隣の芝生を見てあれこれ考えるよりも、まず自分でやれることをやってきたか振り返ってみてください。

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