【質問と解答】

Q:私は現在、週刊少年誌に持ち込みをしています。先日、漫画の新人賞で小さい賞ですが受賞し、担当の方にアシスタントの紹介をしていただくことになりました。私は先日28歳になり、年齢も決して若くありません。アシスタント経験も初めてなので、技術もありません。
自分の新作を進める傍らで、技術の練習をしている真っ最中です。そこで質問があります。

 1)年齢が若くない上に技術もないので、アシスタントに入るのがとにかく不安でたまりません。担当の方は「仕事場に行けば、あなたより若い子はもちろんたくさんいますが、 年齢を気にする必要はないですよ。未経験の新人アシスタントとして応募するので、先生もそのつもりで、逆にあなたにそこまでの期待はしていません」 と言われ、本当におっしゃるとおりだと思いますし、今後どれだけ成長できるかが重要なのだと思うのですが、とにかく年齢が気になって仕方ありません。 不安を解消するためにとにかく上手くなろうと練習する日々なのですが、先生のほうとしても、年齢が高い新人アシスタントを雇う場合、若い人に比べてみる目は厳しくなるものなのでしょうか?
 

2)その少年誌では、30歳の受賞者も珍しくなく、ちょくちょく同じくらいの年齢の方が受賞してます。そうした方たちもやはり同じような状況でアシスタントとして若い人たちの現場にガンガン入っているものなのでしょうか?

 3)練習の仕方なのですが、今私はベタフラッシュ、トーンの削り、効果線に加え背景おこしの練習をするために復習の意味も兼ねてパースの技術本を見ながら練習しています。もっとも、技術練習ばかりだと新作のネームが進まないので、 ほどほどにではありますが。少しずつでも毎日やれば上達できるものですか? もしもっとやっておいたほうがいい練習があったら、教えてください。

A:1)担当さんが「未経験の新人アシスタントとして応募する」と言っているのですから、心配ありません。他のアシスタントとの比較も、気にしてもしょうがありません。プロになれば否応なく自分より10歳若くて自分より技術のある人たちとも同じ土俵で競っていくわけですから、今からそんな弱気ではこの先やっていけません。人は人、自分は自分で、デビューの日までにどれだけ自分を高められるかだけに今は傾注してください。仮に技術不足で早々にアシスタントを断られるはめになったとしても、現場の空気に直に触れたり、先生のアシスタントへの指示出しの仕方を見聞きするだけでも、あなたにとって貴重な経験になるはずです。

 2)地方に住んでいたり、他に仕事を持っている方もいますから全員ではないでしょうが、可能な人はアシスタントに入っていますよ。技術不足や条件が厳 しくて、やりたくてもなかなかアシスタント先が見つからない人もいますから、担当さんに紹介してもらえるだけあなたは恵まれていると思いますね。

 3)基本的なところは押さえていますので、あとはどれだけ丁寧かつ速く作業を行えるかですね。おそらく最初はベタ、トーン貼り、効果線といった仕上げ作業からでしょう。特にトーン貼りは速さと正確さが要求されます。トーン削りや背景はある程度力が認められてからでしょうね。仕事場によっては、削りは先生かチーフしかやらないところもあります。

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