【質問と解答】

Q:新人漫画家の単行本の基本初版数はどのくらいですか?

A:一昔前はお答えできたのですが、今は基本初版部数というのは特にありません。雑誌によっては残っているところもあるかもしれませんが。出版不況とコミックス点数の増加によって、業界全体ではかつての基本初版部数という概念は崩れた感があります。編集部としてはすべての新人作家を推したいところですが、販売部は数字や形ある反響をもとに部数を提示してくるため、同じ新人作家でも雑誌の人気アンケートや読者やネット、書店などの反響によって初版部数にかなりの幅がでてきますが、その部数はかつてに比べると抑えめです。在庫を抱えるリスクを抑え、重版で対応するというのが方針に転換しているわけですが、売り逃しの可能性もまた大きくなっていると言えるでしょう。また、あまりに想定部数が低いと採算がとれないため、連載作品にもかかわらず単行本が出ないこともあります。

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