【質問と解答】

Q:私はストーリーを考える時テーマを決めず先に思いついた話を全部書きき ってしまいます。するとこの話にはこれがテーマなのかも・・と読み返した時のストーリーの雰囲気でテーマを決めてしまいます。でもそれは四文字熟語や諺のような硬いテーマになってしまって、よくよく考えてみるとストーリー自体もその言葉の意味を解説した教育漫画のよ うに見えてきてしまいます。私はファンタジーのような柔らかいストーリーが描きたいのに、最終的にはお硬い説教ファンタジーになり、考えたストーリーが自分にとってとてもダサく感じてしまいます。これって、私がテーマを決めたつもりになっていても、実際は内容のない話になってしまっているのでしょうか? やっぱりテーマは先に決めてしまった方がいいのでしょうか? 最近テーマってなんなのかわからなくなってきました。どうすれば柔らかいストーリーが描けるのか教えてください。

A:テーマと改まった言い方をすると、人生や世界に対する形而上学的な問いかけや主張のような大上段に構えたものを想像しがちですが、そういう深遠だったり壮大だったりするものばかりがテーマではありません。日常の中で発見したちょっとした感動や自分が体験したり身近に見聞きする感情も立派なテーマです。恋愛のときめきや苦しみ、友情を感じた瞬間の温かい気持ち、親しい人を失ったときの喪失感と哀しみ、サスペンスやアクションならハラハラドキドキの仮想体験、ギャグ漫画なら笑って楽しい気分にさせるというのも、広義ではテーマと言えます。漫画は基本的にエンターテインメントですから、読者を楽しませるための「作品の方向性」をテーマと考えましょう。仮にエンターテインメント以上に訴えたいテーマがあったとしても、説得力がなければ押しつけがましいだけの説教臭が鼻について読者にそっぽをむかれてしまいます。新人作家や投稿者は十代、二十代が大半ですが、その年齢の人生経験などたかがしれていますから、人生訓のようなテーマを掲げたところでしょせん借り物にしかすぎません。キャラクターの感情や生き方に仮託してして読者に問いかけ、読者が作品から感じ取り考え受け止めたものがその読者にとっての作品のテーマとなるのです。つまり、ある意味テーマというのは作者が投げかけ読者が受け止めて初めて完成するものと言っていいかもしれません。ですから、あなたの場合、描きたいキャラクターのドラマやストーリーがあって、テーマはそれについてくるものだととらえ、あまりテーマについて深刻に考えすぎないほうがいいでしょう。


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