【質問と解答】

Q:ネタ貧困なのに、漫画家デビューしてしまいました。こんなんじゃ、漫画家なんてやっていけないからやめちまえ、と親には嫌味を言われる始末……。でも、漫画を描くことは大好きですし、話だって貧困といえど、映画や小説などを研究し、頑張って創れるようになっていきたいです……。ストーリーセンスはもう資質できまってしまっている、変えられないものなのでしょうか。それとも、努力でデビューしてから開花できるものでしょうか。毎日不安で不安でどうしようもありません。アドバイスください。私は漫画家をもう諦めるべきなのでしょうか。

A:天性の資質としか思えないようなストーリーセンスを持っている方はたしかにいますが、そういう方はプロでもごく一部で、特別なセンスを持っていない方でも技術を磨くことで十分カバーはできます。むしろ、ヒット作の多くは基本を押さえたわかりやすい漫画です。また、ネタについては、「引き出し」が足りなければ、とにかく取材をしましょう。これはという舞台や題材を決めたら、家族、友人あらゆるコネを使って取材し、図書館通いをして参考文献を読みあさりましょう。プロの方もデビュー時の引き出しだけで何年もやっていけるわけがありませんから、常に引き出しを増やし続けています。そして、いったんその引き出しを作品に使うとなれば、引き出しを満たすべく徹底取材をします。山本英夫氏は『のぞき屋』を描く前に探偵事務所で働くという実地取材をしたそうですよ。そこまでいかなくても、やれることはたくさんあるはずです。自分でネタ貧困と言う前に勉強、取材をしましょう。知識と経験が発想と作品への説得力をあたえてくれるはずです。


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