【質問と解答】

Q:1月21日に投稿先で迷っていると質問させていただいた者です。まだ解答していただいていないのに追加の質問大変申し訳ありません。月例賞の結果は前の努力賞より一つ上の奨励賞でした。担当さんからは次でデビュー決めましょうと激励の言葉をいただいて、この雑誌でやれるだけ頑張ってみようかと心揺れています。『絵は頑張れば上手くなると思うんですが、作風や見せ方はどうですか? 合ってますか?』と作風について合ってないのではとの不安を聞いてみたところ、『作風はうちに合ってる。ちょっと全体的に古いかな。今回のは先が読めてしまったので。人物の体や見せ方などまだ力不足なところを頑張りましょう』と言ってくださいました。ただ持ち込みで『もっと青年は目を細くカッコ良く。絵柄が古いからシャープに』と言われ、頑張って今までとは絵柄をかえたのですが、『少年はいいから青年の目を細くカッコ良く』とまた言われてしまいました(シャープはクリアしたらしいです)。青年と言っても20代ではなく高校生なので、少しだけ太めにしたのですがいけなかったみたいです。私は本当は可愛い絵柄が好きですが雑誌に合わせて絵柄を変えたので、本当に言われるがまま変えていくことがいいことなのかも悩んでいます。 ちょっと可愛いめの男子高校生がいたっていいと思うのですが…。しかし客観的に見て今の絵柄の方が魅力的だと自分でも思うのは確かです。

 また、今後の作風についても悩んでいます。持ち込みの時に見せたファンタジー世界(ゴシック建築や教会や馬車などの街並みの)で人情ものが描きたいと担当さんに言ったところ、『あれも作風はうちにあってる。ただあなたは今回みたいな現代ものの方があってると思う(今回は学園ものでした)。今回のは登場人物も話もすっきり整理されていてわかりやすくなっていたから。それにあなたが描きたいっていうゴシックやファンタジー世界自体が敷居が高い。どうしても描きたいなら絵柄を一から作り直すくらいの努力をしないといけないと思う』と言われてしまいました。持ち込みで、ファンタジーものの原稿を見て頂いた時は背景はよく描けてるから描き慣れてとおっしゃって下さったのに…。あえて伸ばす為に厳しく言われているのか、担当さんが私に現代ものを描かせたいのかどっちなんでしょう? わたしはファンタジーが描きたい(内容は人情もので)と言ったのですが、『どうしてファンタジーがいいの? ファンタジーで何を描きたいの? あなたの場合そこを突き詰めていかないと今後に繋がらないと思う』と言われて、好きな理由なんて深く考えたこともなかったので言葉に詰まってしまい『また打ち合わせしましょう!』と切り上げられてしまいました。通話時間は7分ほどでした。他の方への受賞の連絡など忙しいのはわかるのですが、本当はもっと相談に乗っていただきたかったです。前回また連絡すると言って結局こちらから電話しないと連絡してくださらなかったのがトラ ウマで、また放置されるのではと疑ってしまいます。

 やはり絵が今一番引っかかっているのだと思うのです。カッコいい絵柄が流行りなのかもしれないですが、可愛い絵柄が個人的には好きなのです(ちなみに投稿先で迷っている他誌のB誌は可愛い絵柄でも良いのです。持ち込みでも青年の目の細さは言われませんでした)。ファンタジーにするなら画力が足りないと言われるし。人間ドラマメインなので現代ものの方が描きやすいし敷居も低いとは確かに思いますし、自分でもファンタジーも現代ものもどちらも描きたいと思っています。しかし、最近好きな漫画と描ける漫画、好きな絵柄と描ける絵柄、は違うのでは…? と自問自答の日々です。技量さえあれば描いてもいいわけで、問題は私に技量がないことなんですよね…。まだ自分の絵柄すら発展途上で定まらないのでデフォルメやベタの入れ具合、ペンタッチや目の描き方トーンの比率全てに悩んでいます。こういう方向で!というのが決まらないのです。作風は人情もの人間ドラマメインのものを描いていて、精神的な葛藤や成長などを深く掘り下げた話を目指しています。おそらくA誌でもB誌でも合うと思うのですが…。やはりこのままA誌で頑張ってみるべきなのでしょうか?


A:A誌を離れるかどうかはともかくとして、やはり第一希望のB誌に投稿してはいかがでしょうか。B誌にこだわりがあるためにA誌の担当の意見を素直に受け取れない、文面からはそんな印象も受けます。A誌の担当さんは、連絡をあちらからしてこなかったり打ち合わせ時間が短かったりと不満な点は多少あるかもしれませんが、間違ったことは言っていないと思います。ファンタジーは、現代物と異なり読者に共通認識がない世界や理(ことわり)を一から作り上げなくてはならないのでより情報量が必要です。また、それに伴って、画力も表現力も要求されます。あなたはファンタジーだけでなく現代物も描いてみたいわけですよね? では、ハードルの低い現代物からスタートしてデビューや連載を目指してもいいのではありませんか。と言っても、ファンタジーを描きたいという想いを断つ必要はありません。今、ファンタジーを描くための力が自分に足りないのならば、5年先、10年先に力をつけてからチャレンジすればいいのです。また、絵柄については、自分でも今の(変えた)絵柄のほうが魅力的と感じているようなので、それほど致命的な雑誌とのズレはないと思われます。あなた好みの可愛い絵柄は、作品の中で特定キャラの個性として描き、読者の反応を見ていってはいかがでしょうか。いずれにせよ、B誌に投稿し、対応を比較してこの先メインに付き合う編集部を決めることをお勧めします。ひょっとしたら、B誌も実際に打ち合わせするようになるとA誌以上に厳しいことを言われるかもしれませんし、絵柄にも注文をつけてくるかもしれません。A誌に残るにせよ、B誌に完全に移籍するにせよ、B誌を知ることで納得のいくこと答えを見つけられるのではないでしょうか。


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