【質問と解答】

Q:トーンについて幾つかの質問です。

 1)髪の毛等の細かい部分の場合は大きめに貼り、線に沿って切らず、細かい不要な部分を削った後に周りを簡単に切り取るようにしているのですが、その削った透明な部分の上に別のトーンが重なると、透明なはずなのにその部分がうっすらと濃く見えてしまいます(モアレ等ではありません。トーンのシール自体の色が濃くなる感じです。トーンとトーンが重なる事によりシールの透明度が落ちるのでしょうか?)。これが印刷時に影になってしまわないか不安です(光に当てると目立たなくなるようです・・・)。

 2)キャラクターが居て背景があり、どちらにもトーンを使う際にはトーンを貼る優先順位のようなものはありますか?(この時背景でトーンを貼る部分がキャラに被っていると考えて下さい)

 3)トーンを削り、切り取った跡の部分がかすかに段差になっているような感じで目立ちます。線に沿って切り取れば関係ないのですがそれ以外ですと・・・。きちんと当て紙の上から擦ってくっつけてますし、消しゴムでキレイにしているつもりなのですが・・・。以前、切り取った部分が影になったのかコピー機で印刷したところ、それが目立ちました。この時使用したトーンは柄もの(デザイントーン?)なので一つ一つ適当に切り取って貼る感じです(トーンを切り取る際のカッターの刃の角度が原因なのでしょうか?)。よく見かける夕焼けのシーンで、トーンを数種類使用したいのですが上記が理由で中々上手くいきませんし、幾つか試行錯誤しているのですが中々解決しません。何か解決策はありますでしょうか?

A:1)透明とは言っても目立たないだけで、スクリーントーンの材質が介在する以上、貼らない状態とまったく同一であるというわけではありません。ですから、重ね貼りすれば当然透明度は落ちてきます。ただ、2〜3枚のスクリーントーンの重ね貼りの濃度変化程度でしたら、通常は製版時に調整しますから印刷には出ません。

 2)コマの中での重要度の高い順という意味で、通常はキャラから貼ります。ただ、プロの現場では、背景を先行せざるをえない場合も往々にしてあります。

 3)スクリーントーンにも厚みがありますから、原稿スキャン時にトーンの影を拾ってしまうことはあります。商業出版の現場では製版時になるべく影がでないように調整しますし、影が出てしまった場合も校了段階で修正を入れて消しますので、印刷段階まで残ってしまうことはあまりありません(たまに消し忘れを見かけることもありますが)。コピー機で原稿のコピーをとる場合はあまり神経質になる必要はないと思うのですが、気になるようでしたら、ペンの線が飛ばず影が目立たないぎりぎりの濃度に細かく設定する必要があります。


その他のご質問は、フォームからお願いします。