【質問と解答】

Q:新人賞で入選した新人に編集担当が付いて再度新人賞に応募させ賞金を与えるのは何故でしょう? 才能が認められたならそのまま連載すれば余分な費用は掛からないのに?

A:新人賞は編集部にとっては新人発掘の場であると同時に、新人にとっては現在の力の伸び具合を確認する場でもあります。新人賞が一度しか投稿できないものであれば、才能は認められたもののデビューまではまだまだとされた下位の賞の入賞者はデビューまで手探りで歩まなければなりません。担当とのネームのやりとりだけではモチベーションは下がってきますし、原稿を上げても掲載に至らなければ収入はありません。編集会議では掲載か否か、つまりイチかゼロかの結論しかないわけで、その中間の評価は形に表れません。それでは自分がどの程度成長しているのか、自分が新人の中でどのような位置にいるのか、確認するすべがありません。そこで、即掲載のレベルではないけれども、初入賞時よりも大きく成長し、より上位の賞が獲れる見通しがあれば、再応募を勧めます。雑誌において一般の読み切り枠はハードルが高いですが、新人賞の中には上位の賞を雑誌に掲載することを確約しているものもあり、場合によってはその新人賞発表枠で掲載される可能性もあるわけです。もちろん、掲載に至らなくても、前回より上位の賞を獲って賞金がもらえれば、新人にとっては大いに励みになります。つまり、再応募を認めているのは新人の意欲向上のためなのです。従って、「大賞」など新人賞の最高の賞の受賞者の再応募は大抵の雑誌で基本的にさせません。すでにデビュー間近という太鼓判を押しているわけですし、それ以上の評価がないのですから再評価の意味がありません。新人賞最高賞の受賞者は、担当と共に連載に向けての準備をします。


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