【質問と解答】

Q:まだ新人なのですが、デビューしてから担当がファンレターを一度も届けてくれません。ただ単に自分には一通も来てないだけなのか? とも思いましたが、担当の違う同期の作家(自分よりアンケートも悪い)はちょくちょく届けてもらってるらしいので自分に一通も来てないなんてことはないと思うのです。何通か溜まったら送ってくれるつもりかもしれませんが、正直作家としてはファンレター以上にモチベ上げられるものは無いし、お返事だって早く出したいです。一通でも来たら速攻届けて欲しいくらいです。まぁ担当さん忙しいので、毎月雑誌を送ってくれるついでに同封してくれれば十分なのですが。
 こういうのって自分からは言い出しにくいから、こちらは何も言ってません。でも、やっぱりファンレターはのどから手が出るほど欲しいので、催促したくて日々ムズムズしてます。どうしたら当たり障り無く催促できると思いますか?

A:責めたり嫌みっぽい言い回しでなければ普通にファンレターって来てませんかと切り出してもかまわないと思いますが、催促めいた感じになるのが気になるようでしたら、打ち合わせの時についでのような感じで、「そういえば〜〜さんとこにはよくファンレターがくるそうですけど、私にもくるといいなあ」とか話題に出してみたらいかがでしょう。ファンレターが来ていたら、リアクションがあるはずです。
 ところで、ファンレターですが、雑誌の読者層や作品の読者層によってはまったくこないことも珍しくはありません。単行本が10万部以上売れている作家さんでもファンレターがこないこともあります。手紙を書くという習慣がなくなってきているせいもあるでしょう。全体的に青年誌よりも対象年齢層が低い少年誌、男性向けよりも女性向けの雑誌のほうがファンレターの来る率(部数に比して)が高いようです。また、アンケートや単行本の販売部数とも必ずしも比例せず、10万部以上コミックスが売れている作家にファンレターが1通もこないことも珍しくない反面、コミックス部数1万部そこそこの作家に週4〜5通のファンレター届くということもあります。アンケート順位が低かったりコミックス部数が少なかったりしてもファンレターがたくさん届く作品は、カルトな作風であったりニッチな題材を扱ったものですね。あとファンレ ターが来るのは、商業誌の傍ら同人活動などをして個人的な営業活動でファンと交流している方でしょうか。
 手紙を書く習慣が廃れてきた現況を考えて、雑誌の公式ホームページに作家に向けたファンレター用メールアドレスを掲載したり、メールフォームを用意したりする編集部も出てきていますが、運営人員が確保できないところでは導入が遅れているのが現状です。


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