【質問と解答】

Q:字コンテはどうやって書いたらいいでしょうか

A:字コンテは、プロットと絵コンテ(ネーム)の間を埋める作業過程です。 字コンテを書かずにいきなりプロットから絵コンテにかかる方もいますが、長いページの作品だと字コンテを書いておいたほうが構成にブレが出ませんので、書く癖をつけておいたほうがいいでしょう。
 字コンテには決まった形式があるわけではありません。ここでは、私のお勧めする書き方を紹介します。あくまで一例ですので、他に自分の書きやすい形式があればそちらで書いてください。

 1)ストーリー上必要なシーンをすべて書き出す。
----「〜というシチュエーションで主人公がヒロインと出会う」などといった見出し的なもので結構です。「When いつ」「Where どこで」「Who 誰が」「Why どうして」「What 何を」「How どうのように」どうしたというように、「5W1H」の基準に沿って各シーンの見出しを書くといいでしょう。また、脚本のように、そのシーンの登場人物、時間、場所をシーン見出しの横に書き出しておくとあとで見直す時にわかりやすいですし、矛盾点があったときに発見しやすくなります。

 2)プロットの全体構成に合わせて、シーンを並べる。
----通常は時系列順ですが、回想が入る場合やトリッキーな構成をする場合は時系列に従わない場合もありえます。プロット段階で構成がしっかり固まっていれば前項の作業と同時作業になりますが、この段階で構成を見直し、シーンの順番を変更したりすることもあります。

 3)シーン見出しの下に細目を書き出し、シーンを細分化する。
----映画において、切れ目無しに連続して撮影されたひとつの映像をショットといいます。シーンはこのショットをつなげて構成されます。漫画はコマ単位ですので、本来のショットという言葉は当たりませんが、シーンを構成する個々のカットや動きといった単位を漫画でのショットと考えてください。1シーンの中で必要なショットを書き出していくのがこの段階の作業です。ここで、ショットにおける台詞も書き込みます。字コンテではすべての台詞を書く必要はありませんが、決め台詞やナレーション、説明台詞などの情報として重要な台詞や面白い掛け合いなど思いつき次第書き込んでいきましょう。

 4)シーンごとのページ数を書き込んで字コンテ完成。
----シーンやショットごとのページ数を書き込んでいきます。絵コンテにするときに多少の変更やズレは出てきますが、これでおおよそのページ構成ができます。ここで、規定枚数を大幅に超過するようだとシーンのカットや変更などの見直しが必要になります。


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