【質問と解答】

Q:選外だった作品の批評欄に『絵柄が古い』とチェックされていました。 斬新な絵柄とはどうすれば築けるのですか? また、漫画界においては絵柄とは1年2年で急速に古さや新しさなどの印象が変わってしまうものなのですか?

A:「斬新な」絵柄を求めているのではなく、当該雑誌の多くの読者が「古い」と感じるであろう絵柄を「今風」に修正しましょう、ということです。漫画の絵柄はファッションのように1年2年で移り変わるものではありません が、10〜20年前の雑誌を開くと、ああこの絵柄は今でも通用するなと感じる作品がある一方で、この絵柄は今時ないな、古臭いなと感じるものがあるはず です。それをまったく感じないというのは問題で、読者との感性のズレをどうにかしないといくら技術があっても日の目を見ることはありません。絵柄の古い新しいは、主にキャラクターの目と髪の描き方、容貌全体のデフォルメの仕方やファッションセンスに表れます。ほかにも、背景のタッチの入れ方、トー ンワーク、コマの割り方、構図の取り方にも表れますが、大きな印象はキャラクターに左右されます。古い絵柄を改良するためには、まず自分の絵柄のどこが古く感じるのか認識しなければなりません。それにはまず、世代の新しい人気作家の作品に多数触れて、読者との感性のズレを修正することです。人気作家であっても、20年前から絵柄が変わらない方は参考にはなりません。固定読者がついているか、常に第一線で露出しているために見慣れた絵柄が新しい古い云々を越えて安心感を呼ぶからです。不思議なもので、その人気作家と似た絵柄であっても、新人が描くと古く感じてしまいます。やはり、その作家だからこそ許される絵柄になっているのでしょう。第一線で活動しているプロの漫画家やイラストレーターでも、自分の絵柄が古くなった、読者に飽きられてきたと感じた時に自分から絵柄の改造を試みる方は何人もいます。あなたも頑 張ってみてください。


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