【質問と解答】

Q:漫画家という職業は、あきらめなければ必ずなれる職業だと僕は思います。間違いでしょうか?


A:あきらめない、というのはプロになるための必要条件だと私も考えていますが、それだけで必ずなれるというものではありません。編集者や作品を読んだ友人などの周囲の声に耳を傾けることと、それをもとに成長しようという努力もまた必要です。過去の新人賞の投稿者に、絵柄だけで「ああ、この人か」とわかるほどの常連さんなのに、投稿を重ねてもまったく成長が見られない方が何人かいました。助言しても次回作で短所をまったく直してこず、ついた担当も結局さじを投げてしまいます。投稿作品のなかでは比較的レベルが高い作品を投稿してくるのですが、受賞一歩手前で何年も足踏みした挙げ句、消えていきました。間違った方向に努力を重ねても、成長はありません。編集者でも身近な人間でもかまいません。あなたの作品を客観的に見られる人間に読んでもらい、その感想と批評を受け止めて次回作への指標として役立ててこそ、「あきらめない」という姿勢が生きてくるのです。


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