【質問と解答】

Q:初心者なんですが、
(1)トレスとは具体的にどういうことをするのでしょうか?
(2)効果線や集中線はどのようにして描くのでしょうか?


A:(1)「トレス(トレースとも表記)」は、元の絵や写真の上に原稿用紙を重ねて下から光を当てて写し取ることです。元の絵や写真が自分の必要な大きさでないときは、拡大・縮小コピーして使います。デジタルデータなら、必要なサイズにプリントアウトすればいいので、より簡単です。光を当てる手段は、トレスボックス(トレス台)を使うと楽です。トレスボックスについては2006年5月25日の質問の回答をご覧ください。

(2)スピード線は、定規や雲形定規を使って引きます。その時、ペン先の先端と定規が接していると、インクが定規の下にしみこんでにじんでしまいます。大抵のプラスチック定規は断面が斜めにカットされています。そこで、通常の定規の使用法とは逆にカット面の出っ張りのない方を下にして、ペン先のインクがでる先端と定規が直接接しないようにして引きます。断面が斜めにカットされていない定規の場合は、定規の下にコインを貼り付けて原稿面から浮かせて使用するといいです。定規を使う際の注意点としては他に、ペン先を定規に対して90度に向け、ペン軸をまっすぐに立てて引くことが挙げられます。また、はみ出しをおそれず勢いよく引くことも大事です。はみ出しは後でホワイトで修正すればいいのです。スピード線をきれいに見せるためには「ヌキ」が肝要ですが、うまくヌキができるようになるにはひたすら練習するしかありません。
 集中線を引く場合も、コツは同じです。鉛筆でバッテンをつけるなり、ピンを刺したりして集中点を決めて、定規をあてて線を引きます。どのあたりで線を抜くかの目安をつけるために、あらかじめ鉛筆で集中点のまわりに円を描いておくといいでしょう。あとは定規を回転させるようにずらしながら線を引いていきます。


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