【質問と解答】

Q:漫画の編集になる方は、当然上の方が決めているのだ と思いますが、その場合「ノウハウ」というかマニュアルみたいなものがあるのでしょうか? 又、運転・配達の仕事をするドライバーさんが「ドライバー適正テスト」を行うように「編集適正テスト」みたいなものはされているのでしょうか? というのも、生意気な話ですが私達シロウトでも漫画の最初の5ページで絵・ストーリー構成力・セリフのセンスなど、実力はほぼわかるつもりです(漫画家目指して描いているからには当然かもしれませんが)。漫画編集になるからには「普段漫画を読んでいる」だけではなく、そういう「判断力」というか「漫画の鑑定眼」は必要ですよね? そういう研修とか話し合いはなさってから「編集」という職務につかれているのでしょうか?


A:大手出版社でマンガ編集部に配属されるケースには3通りありま す。新入社員が配属される場合は、人事担当のほかに編集長や副編集長クラスが数度の面接をし、自分のところの編集部への適性を見定めます。研修を経て、ようやく編集部に配属されますが、そこでも1年目は指導社員がつき、マンガの鑑定眼と編集業務のスキルを叩き込まれます。中途入社や契約社員のマンガ編集経験者や他のマンガ編集部からの異動の場合は、過去の実績で判断されます。最後にマンガ編集部以外の部署からの異動ですが、書籍や一般雑誌の編集経験者ならば他の編集者と組んでしばらくマンガ制作を経験すればすぐにコツをマスターします。また、編集以外の部署から異動になっても、出版社の業務をしていた人間なら、対作家の編集以外の仕事(校了やコミックス、記事など)をしながら現場に触れて半年もすれば、鑑定眼は養われるものです。
 テストのようなものはありませんが、以上のような経緯で編集者は編集現場に携わっているので、一応は信じていただいていいのではないかと思います。


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