【質問と解答】

Q:取材方法についての質問です。何度か読み切りを掲載して頂き、そろそろシリーズ化できるものを作らなければならない段階の新人です。
 専門的な学校が舞台で、ぜひ綿密な取材をしたいと思っています。具体的には、使用している機材や、授業風景を見学、撮影させて頂きたいです。無名の一個人作家がひとりで取材をする場合、(コンペに通らなければ掲載されないです)、出版社名や雑誌名を名乗ってもよいものなのでしょうか?
 通常なら、担当さんに相談すべきかと思いますが、「まず作家自らがひとりで何かをつかんでくる」ことを重要視している方で、私もその考えにとても賛成なので、同行して頂く前に、ひとりで行くことを望んでいます。その際、何か謝礼や決まり事などがあれば、ぜひアドバイス頂ければ幸いです。


A:取材先で出版社名や雑誌名を名乗る場合、編集者が同行しなければなりません。取材に際しての責任の所在を明らかにするためです。単独で取材するなら、あくまで個人として行ってください。もちろん、その際にまだ掲載未定だが「週刊○○」の連載企画とか投稿予定とかの説明はしてかまいません (というか、取材目的は明確にしなければなりません)。
 学校法人相手に正面から綿密な取材をするなら、事前に企画書を提出して審査を受け、編集責任者(編集長)の署名捺印入りの取材許可申請書・撮影許可申請書を提出するのが普通で、雑誌の編集者の立ち会いも必要になってきますから、担当編集者の協力を求めないわけにはいきません。正規の申請以外の取材となると、体験入学制度を利用するゲリラ取材の方法もあります(そういう制度がないところだと、この手は使えませんが)。ただし、正規の取材ではないので、作画には注意が必要です。
 謝礼については、通常は菓子折で十分です。ですが、施設によっては取材が有料のところもありますので、事前に取材窓口の方に確認しておきましょう。そういうところは、相手も取材慣れしていますし、申請手続きもビジネスライクに処理されて取材が楽なのですが、個人だとまず受けてくれませんし、取材料も個人には痛い金額になります。


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