【質問と解答】

Q:現在某少女誌に漫画投稿中のものです。描き方のマニュアルなども読んだことが無く、いろいろな作家さんの作品などを参考にしていますが、わからないことも多かったため、このHPに出会えとても助かりました。私自身まだまだ未熟なので(特に絵)短編16ページを中心に絵を鍛えたいと思っているのですが、ストーリー(内容)の濃さをどの程度のものにすべきかということについてしばしば悩んでしまいます。いろいろと説明すべきこと、エピソードを絡めたいと思うほどに、収められなくなることが多くなってしま うのです。
 「編集者は16ページに何もかもを求めているわけではない」などという意見も聞くのですが、基本的な物語の流れ(いわゆる起承転結)や絵柄の魅力以外に、特別重視されることなどはあるのでしょうか?


A:我々編集者が投稿作品を読む際のポイントには、ストーリーや作画の技術以外では、その作家自身の持ち味がみられるかどうかがあります。持ち味という のは「個性」、もしくは「ウリ」とか「武器」と言い換えてもいいですね。これといったウリのない作品は、いくらテクニックがあっても印象に残 りませんし、その作家に対する今後の指導の方向性の参考にもなりません。 自分のセールスポイントを把握して、作品の中でそれをアピールしていくことが大切です。
 また、持ち味とは少し違いますが、作家の「指向」も投稿作品において見たい点です。指向は「嗜好」でもあります。自分の得意分野、好み、目指す方向性を反映した作品を投稿しましょう。得意分野への知識やそれに対する 熱意はそれ自体ウリになり得ますし、指向を明らかにすることは編集者に対 する自分の方向性のアピールでもあります。
 投稿作はテクニックを示すだけではなく、作家の原点たるべきです。実際、初受賞作がそのまま連載になるケースが多々あることはその証明でしょう。


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