【質問と解答】

Q:私は小学五年なんだけど、マンガ家になりたくても上手いとは言われるのですが絵の動きがありません。どうしたら動きがでるでしょう。

A:動きがないといわれる方には、いくつかのタイプがあります。ひとつ目 は、キャラの動きが硬いタイプです。たとえば会話のシーンでも棒立ちにせず、 キャラに演技をさせましょう。本当の人間は、ただ雑談をしている最中に棒立ちになっていたりはしません。いらいらしながら話している時、ペン を机に打ち付けたり髪の毛をいじったりタバコをやたらふかしたりするでしょう。人間がある感情である行動をしている時、どんなしぐさをしているか をよく観察しましょう。また、キャラが走るシーンでも、走っているポーズ をとっているのと本当に走っている瞬間とでは姿勢が違います。それを描きわけるには観察力と デッサン力が必要です。動きのあるものをデッサンする には、デジカメで撮影してデッサンしたり、美術専門書(あるいはマンガ専 門書)のポーズ集を参考にしたりしますが、小学生のお小遣いではちょっと買うのは難しいかもしれません。今は自分の可能な範囲で観察力を養いまし ょう。
 つぎに、キャラの表情が硬いタイプがあります。どんなにポーズで動きをつけても、キャラの表情が硬ければ動きが乏しく見えてしまいます。無表情 なキャラという性格付けでもない限り、キャラの表情には気を配りましょう。表情の描き分けには、既成作家のマンガを参考にするのが早道です。マンガの表現方法は、先人が積み重ねてきた資産ですから、大いに利用させて もらいましょう。
 最後に、マンガ表現テクニックです。動きを表現するのにスピード線は一般的ですが、さらに人物の主線をぶらしたりすることによって効果が倍増し ます。このようなマンガの表現テクニックもまた、既成作家のテクニックを参考にしましょう。マンガ入門書や技術書を読むのもいいですが、単に雑誌 やコミックスの絵を見るだけでも勉強になるはずです。テクニックはなんでも取り入れるのではなく、自分の作風に合わせて取捨選択していってください。


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