【質問と解答】

Q:今度、京都の実在する神社仏閣などを舞台にして漫画を描こうと思っています。その為には、関係者などの許諾などは必要なのでしょうか?他にも実在する場所(寺など)を舞台にする際に気をつけなければいけない事はあるのでしょうか?
また、その描いた漫画をただで配布する、売るなどの配布方法によっても対応は変わってくるのでしょうか?


 A: 最初に、回答が遅れたことをお詫びいたします。年末でバタついていて、当方の連絡がうまくいってなかったためで、お急ぎのところ申し訳ありませんでした。
 さて、ご質問の件ですが、一般に建築物にも著作権があります。実在の場所を舞台にすると、問題が生じる場合が多々生じます。一般には名称や外観・構造を多少アレンジして見逃してもらっていますが、ディズニーランドのようにチェックが厳しいところもあります。
 寺社仏閣の場合、多くは著作権の期限が切れていますので、単に絵に描く分には許諾は不要です。
 しかし、マンガの中で神社仏閣をどう取り扱うのかによって、著作権とは別の問題が出てきます。たとえば、清水寺で出会った男女のラブストーリーなどのように、単に作品の舞台背景として使うならばまったく問題ありません。しかし、○×寺の住職が怪しい儀式のために若い女を次々と生け贄にする、などというホラー作品で実在のお寺の名前を使用すると、名誉毀損等の問題が生じる可能性があります。特定される個人(フィクションであっても、実在の寺や神社の住職や神主というだけで限定される)を誹謗中傷する行為ととられてもしかたがありません。また、寺社や仏閣はそれぞれの宗教法人の所属物であり、マンガでの取り扱い方によっては特定の宗教や宗派自体に対する信用毀損や業務妨害になりうると知っておいてください。
 最後に、配布方法によって対応が変わるか否かということですが、変わりません。現実的には、コピー誌を数人の友人に配る程度なら問題になることはないでしょうが。
 マンガの内容がわかりませんので、質問意図とはずれた回答になっているかもしれません。もしそうなら、マンガの内容とその中での寺社仏閣の扱いを具体的に記載してもう一度ご質問ください。

その他のご質問は、フォームからお願いします。